高額医療費制度について

 高額医療費制度が、4月に手続きを一部変更され半年以上が経過しました。しかし、制度の存在自体を知らないがために、還付金を受ける権利が発生しているにもかかわらず、損をするケースが発生する可能性があります。
 今回は、そのようなケースに至らず還付金が受けられるように、高額医療費制度
(70歳未満のみ)を紹介します。

1.還付請求できる場合

  個々の医療費が、以下の区分の自己負担限度額を超える場合に、還付請求することができます。(小数点以下四捨五入)

該 当 区 分 自 己 負 担 限 度 額
上位所得者 150,000円+(医療費−500,000円)×1%
〈多数該当限度額:83,400円〉
一     般 80,100円+(医療費−267,000円)×1%
〈多数該当限度額:44,400円〉
低 所 得 者
(非課税世帯など)
一律   35,400円
〈多数該当限度額:24,600円〉

※上位所得者とは、会社員などの健康保険は、標準報酬月額が53万円以上の者。自営業者などの国民健康保険は、基礎控除後の総所得金額が600万円を超える者をいいます。

2.制度の内容
  (1)
2年以内に申請しなければ、時効で還付請求できなくなります。
  (2)各月の1日から月末までに、患者1人につき、個々の診断明細書ごとに計算します。
  (3)差額ベッド料、高度先進医療などの保険診療外の費用、入院時の食費などは対象外になります。
  (4)院外処方による薬局への支払額は、個々の診療明細書に合算できます。
  (5)入院時に、事前に「限度額適用認定証」を病院側に提示すれば、自己負担限度額のみの支払いで済みます。
(4月改正点)
     また、「限度額適用認定証」を提示しなくても、申請すれば還付金が受けられます。

3.世帯合算の特例
  
同一世帯に、前述の(2)の条件で、21,000円以上の自己負担が2件以上ある場合は、合算して申請すると、
  自己負担限度額を超えた分が、還付金として受けられます。(同一の人間でそれぞれ21,000円以上の自己負担があった場合も
  対象となります。)

  (ケーススタディ:一般の場合)
通   院( 外   来 ) 入   院
5万1千円支払い(医療費17万円の3割負担) 30万円支払い(医療費100万円の3割負担)
2万7千円支払い(医療費9万円の3割負担) なし
3千円支払い(医療費1万円の3割負担) なし

世帯合算の自己負担限度額 80,100+(170,000+1,000,000+90,000−267,000)×1%=90,030円


「認定証」の提示
無し
窓口負担額 51,000+300,000+27,000=378,000円
還付申請額 378,000−90,030=287,970円
「認定証」の提示
有り
窓口負担額 51,000+87,430+27,000=165,430円
             ※は、80,100+(1,000,000−267,000)×1%=87,430円
還付申請額 165,430−90,030=75,400円
(子は、21,000円未満のため、世帯合算の対象外となります。)

4.多数該当の特例
  
過去1年以内の高額医療費の該当回数(世帯合算の月がある場合も、含めることができます。)が、4ヶ月以上になると
  
4ヶ月目からは、多数該当限度額を超えた分が、還付金として受けられます。


※1詳しい内容については、自分が所属している保険(国民健康保険など)の窓口に、お問い合わせください。
※2高額医療費を受け取った場合は、確定申告における医療費控除の対象となる医療費から、除外します。


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