グループ会社間取引の書類保存制度の創設

令和8年度税制改正により、関連会社間取引に係る書類の整理保存の制度が創設され、
令和8年4月1日以後開始事業年度について、関連者間取引を行った場合、
契約書や領収書などの法人税に関する法令の規定により保存しなければならないこととされている取引関係書類に、
その取引に関する対価の額を算定するための必要記載事項の記載がない場合は、
その記載がない事項を明らかにする特定事項記載書類を、その取引を行った事業年度の申告書の提出期限までに取得又は作成、整理し、
その申告期限から
7年間保存しなければならなくなりました。
今回は、グループ会社間取引の書類保存制度の創設について見ていきます。


1.対象となる法人

親会社、子会社、グループ会社などの関連会社との間で関連会社間取引を行った内国法人(公益法人は除く)で、
企業の規模は問わず、中小企業も対象になります。

2.関連会社間取引に該当する取引の例示

関連会社取引に該当する取引の例示は下記の通りで、対価の額を算定するための必要記載事項が契約書や
領収書などの複数の取引関係書類から確認できる場合は特定事項記載書類の取得等は不要です。

  1. 費用分担等に係る事業活動
    1. 研究開発、広報宣伝その他の経営資源を活用して行なわれる事業活動
      • 内国法人及び関連会社に共通する商号、ブランド、商標その他これらに類する無体の財産的価値の
        維持又は向上を目的として実施される広告宣伝、販売促進、市場分析その他これらに類する活動
      • 新製品若しくは新技術の開発又は既存の製品等の改良その他の研究開発に係る事業活動であって、
        技術、ノウハウその他の専門的知識又は経験を活用して行われるもの
    2. 専用資産を活用する事業活動
      • 情報システム、データベースその他事務処理の用に供する資産をグループで共通利用し、その他
        提供、維持又は管理を行う事業活動
      • 建物、設備その他の資産をグループで共有利用し、その提供、維持又は管理を行う事業活動
  2. 経営の管理又は指導等に係る役務提供
    1. 経営に関し、事業計画の策定、業務管理又は内部管理体制の整備について助言または指導を行うもの
    2. 人事、労務、法務、財務その他の運営業務に対し、専門的知識又は経験に基づき支援を行うもの
    3. 事業運営に資する情報を、定期的又は組織的に提供するもの

3.青色申告の承認の取消による特別償却不適用等

特例事項記載書類の保存がない場合、青色申告の承認の取消事由に該当する恐れがあり、
当初青色申告書を提出していた事業年度でも、取消事由に該当する場合には、遡って青色申告の承認を取り消されて、
取消処分の対象となる事業年度以後の事業年度についても特別償却適用不可、推計課税の適用対象になります。


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